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開設の背景

私たちが自立援助ホームを開設した背景

 なんらかの理由で家庭にいられなくなった子ども達がいます。

 家族で育てることが困難な子ども達は、社会で責任をもって養育するという社会的養護の精神に基づき、少なくない子ども達が家族と離れて暮らしています。

そんな児童養護施設や里親さん宅で暮らす子どもたちが、義務教育終了後に働いて自立することを選んだ場合、やがては施設を出ていかなければなりません。つまり、就職先と住居を同時に探さなくてはならないということです。社会に出るための準備期間もなく、家族などの援助も受けられない状況下で自立を迫られるわけです。

また、住み込みや寮のあるところに就職できても、そこを退職したり解雇されれば、たちまち住むところも失ってしまいます。家族に代わる支えがなんとしても必要なのです。

自立援助ホームはそのような子どもたちの生活と自立支援の場として存在します。
これまで、和歌山県にはこのようなサポートの場が不足していました。そこで、私たちは各地の援助ホームに見学に伺いながら検討を重ね、2008年4月、和歌山県初の自立援助ホーム開設にいたり、7月7日七夕の日に最初の子どもの受け入れが決まりました。施設定員は男女あわせて6名、15歳から概ね20歳までの子たちを受け入れています。

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